50歳男性会社員です。
ギャンブルで印象に残ったエピソードを紹介します。
私が21歳で大学生だった頃、日本の世はまさにバブル景気でした。
当時、私は東京の武蔵野市在住の大学生で、大学の近くに府中競馬場があった影響もあり、大学の仲間と一緒に何度か足を運んでいました。
但し、地方出身の私は、お金がなかったので、見ているだけでした。
見ているだけでも、府中競馬場は、とても綺麗で気持ちが良くて、私のとっては、競走馬専用の動物園のような気分で、サラブレッドの息の粗さや動向を間近で眺めつつ、実は綺麗な女性も多かったので、色々な意味でリフレッシュできる場所でした。
一緒に行っていた仲間達は、当然、競馬がメインなので、お金を賭けて、一戦一戦に一喜一憂していました。
その週末も、また大学やバイト先の仲間と一緒に府中競馬場に居ました。
サラブレッドは本当に綺麗だと感心していました。
そんな中、一頭の馬に心が奪われました。
それがバンブーメモリーだったのです。
バンブーメモリーは、あきらかに他の馬とは違って、その落ち着いた雰囲気と持って生まれた気品を感じました。
その時は、馬のことは詳しくなかったので、どんな馬なのかはさっぱりわかりませんでした。
ただ無性に、魅かれるものがあったことを覚えています。
綺麗な青い芝やレース場もさることながら、私がこの府中競馬場で一番好きな場所、それがパドックだったのです。
パドックで見たバンブーメモリーに私は賭けました。
初めての競馬にお金を賭けた時でした。
掛けた金額は500円。
それでも貧乏学生だった私にとっては、なけなしのお金で、初めての馬券を購入しました。
買う前に仲間達からは、もうバンブーの全盛期は終わっているから、掻けない方がいいよとか、これからはオグリキャップだよとか言われ、バンブーメモリー1点買いは大反対されました。
それでも、何かに取りつかれた様に、私はバンブーメモリーを信じていました。
まさに一目ぼれです。
馬券は、購入方法にも1頭に賭ける単勝と呼ばれるものと2頭に賭ける複勝と言うものがあったらしいのですが、そんなことは知らず、バンブーメモリー単勝買いでした。
そして、結果は見事にバンブーメモリーが優勝し、20倍以上が当たり、1万数千円が手に入りました。
今思えば完全に所謂、ビギナーズラックでした。
訳がわからなかったけど、あの時のバンブーメモリーの表情やしぐさから感じたものは正しかったと、今でも思っています。
とにかく、人生で初めて買ったバンブーメモリーの馬券が当たり、500円が1万円以上になって嬉しかった。
実は、その後、調子に乗って、バンブーメモリー中心に馬券を買い続けました。
毎週毎週、通うようになりました。
結果は散々足るもので、大損し始めて、生活が困窮し始めたので、もう競馬場には行かなくなりました。
たまたま勝ったビギナーズラックに酔いしれた自分が馬鹿でした。
たまたまビギナーズラックで勝利したとしても、勝って兜の緒を締めよ。
調子に乗ってはいけません。
気を付けましょう。
でも、バンブー牧場は名馬を出し続けていますね。
素晴らしいです。
名馬オグリと同世代だったことが、悔やまれます。
でも、私はいつまでもバンブーメモリーファンです。
バンブーメモリー、お世話になりました。
いつまでも夢をありがとう!